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おかしな傾向がある。超高層マンションは、価格も高ければ「管理費」も高いのが当たり前。ところが「修繕積立金」に閑しては、低層マンションより安いのだ。
一般のマンションで、管理費と修繕積立金の総額に占める修繕積立金の割合は、20〜30%程度。対して超高層マンションでは20%を切る物件が少なくない。傾斜地などに建つ大規模マンションでありながら住戸数が比較的少ないいわゆる「贅沢マンション」でも同じである。
管理費は、共用部分を維持管理するための費用。修繕積立金は、12〜15年に一度行われる大規模修繕工事のための積立金。共用部分に金をかけている超高層マンションなら、管理費と合わせて修繕積立金も高額になるのが当然である。
これは、月払いの管理費・修繕積立金を、総額で安く見せたいという販売会社の思惑が、働いているのだろうが、修繕積立金が安いことは喜べない。
外壁の補修、屋上やベランダの防水、姶排水管の取り替えなど、大規模修繕工事には多額の費用がかかる。しかも10年、20年先を想定しての工事だから、その閏の物価の上昇などで修繕積立金だけでは賄いきれないケースが一般に多い。加えて超高層マンションや贅沢マンションなどの場合、外壁の補修ひとつとつても、低層マンションのように足場を組んで一気にやることができず、2倍は費用がかかると見込まれる。
つまり、修繕積立金の安い超高層マンションは、初めから大規模修繕工事の費用不足を前提に、金額を設定しているのだ。修繕積み立金は竣工時の工事金額の2倍だと言う統計がある。工事金が10億なら20億かかるのだ。40年で建て直すとして住戸数で割り算すると、積み立て金を5倍くらいにしないと足りない事が分るだろう。実際に「臨時修繕積立一時金」「修繕積立基金」と称して、引き渡し時にまとまった額の積立金を徴収する物件も多い。さらに修繕積立金の値上げが、10年に一度、当たり前のように行われていたりもする。
このように超高層マンションや贅沢マンションでは、購入後に修繕積立金の増額が多分にありうるのが実情だ。しかし、それでも超高層マンションの購入を検討するなら、「長期修繕計画」に注目してほしい。 長期修繕計画は、住宅の居住性を維持するために、いつごろ、どのような修繕を行い、どのくらいの費用がかかるかを表したものだ。とくに日を向けてほしいのは、その項目に共用設備の「取り替え」が含まれているかどうかだ。
もの皆、時を経れば古くなる。第1回の大規模修繕まではそれほど手がかからないまでも、30年、40年という期間を想定すると、ボイラー、電気設備、給排水設備、受水槽、エレベーター、さらには窓のサッシや玄閑扉まで、躯体以外の共用部分は、ほとんどが「取り替え」を要するようになる。それらが計画に組み入れられていることが望ましく、購入者はこの点に留意する必要がある。築26年以上建っているマンションは震度7の地震に耐えられないものが7割はある。耐震補強には莫大な工事費がかかる。
また管理の面では、規模の大きさゆえに、管理組合が機能しにくいことや、委託管理会社を容易に変えられないといった閏題もある。2006年、マンション管理会社の団体である高層住宅管理業協会は「新管理者管理方式」の導入を提案したが、理方式は簡単にいえば、管理組合の運営が困難なことを理由に、管理会社が管理組合を代行する仕組みだ。しかし管理会社の権限が強く、管理組合が管理会社に牛耳られるおそれが指摘されている。世帯数の多い超高層マンションの場合、この方式が採用される可能性も高い。こうした維持管理のさまざまな閏題から、超高層マンションの購入はあまり勧められない。しかし東京などの大都市では、高層化による住宅供給はやむをえないし、とくに職住接近は購入者にとって大きな魅力だろう。超高層マンションを「終の棲家」とはせぬまでも、その選択にあたっては「長く住む」という視点を忘れずに検討してほしい。
本来、マンションなど建築は100年は持って欲しい物と考える。良質なストックを子孫に残す事が基本だからだ。デベローパーも不動産会社も建設業も建築家も21世紀半ばには半減、いや1/5になると言う説もある。目先の経済優先で動く時代ではもはやない。
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