| 【24・人材について】 |
会社と個人の「価値観」
「じんざい」という呼び方に、どの漢字を当てるかによって、部下を5つのランクに分けることができます。 最上級は人の宝である「人材」。
次は一般的な組織人である「人材」。そしてただいるだけで毒にも薬にもならない「人在」。次はトラブルメーカーとして組織に損害を与える「人罪」。最後に厳しいようですが、悲しいリストラ対象である「人済」。
では、企業において、「人材」と呼ばれる人たちの定義とはなんでしょうか。それは、“理念・ビジョン目標の3つについて、企業と個人で明確にすり合わせがなされている人” ということです。つまり会社と個人の価値観が一致している状態の人と言えばいいでしょうか。
未来のあるべき姿に対して戦略的思考管理ができる人というのは、「判断・選択・責任」の基準の高さが違います。決して目先の損得だけで物事を決めることがありませんし、上司の期待もよく知っています。その期待に応えようと最大・最善の努力をしていくので、当然ながら期待通りの結果になる確率が相当高くなるわけです。
端的に言えば、その人たちは常にゴールからスタート地点を逆にたど
り、どうするのが最良で効率的かだけを考えて毎日行動しています。つまり、毎日何をすればいいか。
あいまいが明確ですから、曖昧なまま楽な方向へと流れてしまう人が多い中で、「理性的能力、職務遂行能力が非常に高い」との高評価を得て、企業の中でも明らかに日立つ存在になっていくわけです。
[人財]の5つの特徴
そして「人財」といわれる人たちをさらに掘り下げていくと、そこには5つの特徴が見えてきます。 特徴の1番目は、一般に“一を聞いて十を知る”とか“地頭が良“ ということです。物事の本質を瞬時
に見極める思考があり、物事の理解カが徹底的に深く、早いことを指します。残念ながらこれには元来の資質が相当にモノを言うようです。
2番目は“コミュニケーション能力が非常に高い”ということです。企業も所詮人間社会ですから、コミュニケーション能力が高くなければ、いくら能力があっても組織としての調和がとれず、チームの和を乱すことになりかねません。これも重要なテーマです。
3番目は“客観的・複眼的な考え方ができる”ということです。現在の行動に対して常に自己評価を促し、そこからさらなる改善点を見つけ、ワンランク上の計画を立て直すだけの遂行カ=現場力があるということです。
4番目は当然ながら、“結果的に高い付加価値を生み出せる人”です。「形而上」「形而下」という哲学用語で説明するなら、目標から逆算した「形而上」での槻念や思考を、実際の「形而下」の行動に落とし込んでいき、利益を生み出すことができるということでしょうか。「形而上」というのは、いわゆる抽象的な概念で物事を捉えていくことであり、観念的、精神的な思考をいい、形の無いものを表わします。それに対して「形而下」というのは、唯物論的であり、実存主義的な、実際にそこに
ある形としての行動そのものということです。
もちろん高い生産性で仕事に付加価値を生み出し、利益を上げるには、「形而下」での具体的なスキルも非常にしっかりしていなければなりません。最後は、“常にモチベーションが高い”ということです。モチベーションというのは、自己の内面からの動機付けがあって初めて生まれるものですから、願望が明確で「ああなりたい。こうなりたい」という気持が強くなければ持続することができません。私はよく、いい意味で「大欲を持ちなさい」と言いますが、それは「どうしたら成功できるだろうか、どうしたら目標達成できるだろうか」と常に考えるところに戦略が生まれ、あとはそれを実行する遂行能力さえあれば、必ずどんな人でも優秀な「人材」になれる可能性を秘めているところから来ているのです。
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