| 【26・帝王学(算命学的考察)について】 |
始めに
算命学は陽明学や四柱推命学と同じく道教的学問で、今から四千年前の殷の時代に始まり、歴代の中国の皇帝が天下を治めるために最大限に費用を投じて陰陽師に研究させて、集大成されたものです。
秦の始皇帝によって研究された際の、細かい理論体系が現在に残っています。
私は甲山桃彩氏に四柱推命学を、高尾義政氏に私淑して算命学を学びました。
細かなことを精密な観察力で1つの結論をずしりと引き出して行く、そう言った観察力が大本になっています。
中国四千年の歴史の中で作られた帝王学といって良いでしょう。興味在る理論が山ほどありますが、今回は私が興味を持った幾つかを書き記して見ましょう。
さて殷の時代に暦を作る技術が生まれ、人間は宇宙の法則の中に生きているのだということが良く分かって来ます。
三級気功士でもある私は良く実感出来ます。人間の考えることは、古代でも現代も変わらないものが多く、現代でも随分と役に立つのです。
時代の流れ
日本国の時代の流れを見てみましょう。 どの国も憲法施行年をもって国家の誕生とします。改正があった時は新憲法の誕生年となります。
時代は十年単位で動乱期→教育期→平和期→庶民台頭期→権力期と5つの時代を推移して行きます。現在は権力期です。日地の上に立つ人はこうした時代の変化と個人の性格の組み合わせを知る必要があります。
「どんな細かいことでも大事な事は鋭敏に嗅ぎ分けて見落とすな」これが時代を的確に予測するコツなのです。
帰り矢現象
人間の運について考えて見ましょう。
ある社長がこれから運を掴んで大きく伸びて行こうとした時に、奥さんや子供が怪我をしたとか、自分の運は上っているのその反面損の部分を背負う人間が出て来る事があります。
また会社の創設期など規模も小さく社員も少なかった自分の苦難の時代に一緒に頑張った上級社員が、会社の規模が大きくなるにつれて、付いてこられ無くなった、または重役にした途端に駄目になってしまった。こう言う現象を「帰り矢」と言います。このときに社長があんな奴は役に建たないと首にすると、犠牲をおうべき運命を帯びた人間がいなくなってしまうのですから、また新たな犠牲者が生まれてしまいます。これが運命の税金なのです。そこで社員のなかでも役に立たない人が一人位居て、その運命の税金を負担させた方が良いと言う考え方が生まれてきます。優秀な人間が全部集まるとバランスが崩れるわけです。
運命の犠牲とその型
運命の型には五つの型があります。先ず一つは家族や子供が犠牲になる型です。自分はどんどん成長するのに家族の運が下がって行く、家族が負担を負うわけです。奥さんが病気する、子供が事故を起こすと言うパターンです。
次に自分の部下や子供犠牲になる型です。重役・側近・秘書と言った部下が犠牲になる例が多いようですが、子供の場合は成人男子が多いようで、女子との割合は7:3位です。
三番目は目上や親を犠牲にする型です。父親を小さい時に無くしているとか、父親の運勢に弱い時に生まれている人は,一代で破竹の勢いで伸びて成功者になる例が多いのです。逆に全く駄目になる場合もあります。運命のバクチのように極端に上がるか、下がるかのどちらかです。
四番目は友人を犠牲にする場合です。余程親しい友人とか別宅と言う間柄でなければなりません。
最後に自分を犠牲にする場合があります。自己犠牲を払いながら自ら伸びるのは芸術家・学者・宗教家に多いようです。芸術家タイプの建築家もこの型の人がいます。
自己犠牲を中心にしてこの四つの型の犠牲が外側にあるようですが、世の中に犠牲を出して居ない人は居ません。自分も犠牲になって行く場合もあります。
例えば初代に犠牲になりながら自分の家族を犠牲にして行くなどで、一人で犠牲者と非犠牲者を演じて居るのです。ですか自分も含めて常に犠牲者に合掌と言う姿勢を持たねばなりません。
特に運気の上っている時にその側面で誰が犠牲になっているか良く見定めて、感謝の気持ちを持ち続ける事が大事です。
会社や家庭でも一人位駄目人間が居るものですが、その人間を嫌ってはいけません。運命の税金を払ってくれる大事な人だからと、寛大に自分の懐に入れるのがトップの度量なのです。この度量が無いとある所で運がドスンと下がってしまいます。
ですからトップと言うのは善の部分と悪の部分と両方持って居なければ、本当には大きくなって行けません。
「悪源太郎」の薦めです。また人間が運を掴むためには損を先にすることが大事です。人より先に損をすると大きな得をします。損をするのは嫌だ得をするのが先だと言う人は、よしんば得を掴んでも小さな得しか掴めません。いつもマイナスが先でプラスは後なのです。赤ん坊だって泣いて生まれて後で笑うでしょう。神様が泣いてご覧と言っているのです。
四柱推命を学んでいるとこの辺の考え方が良く分かります。
犠牲の型による活用法
1・目上を犠牲にしたとき
企画力・想像力が強くなります。これは効き目としては10年くらいあります。
2・目下・子供を犠牲にしたとき
世に知られる注目を集める存在になります。これは抜擢運と言うものです。
3・家族を犠牲にしたとき
攻撃力が強くなります。前進力です、新しい部署の開拓などに実績を上げます。
4・友人を犠牲にしたとき
守備力が強くなります。会社で言えば今までの現業を守るのに向ています。犠牲の型を見極めて、例えば若い社員牙父親を亡くしたら、長期計画の仕事を与えると10年くらい粗造力を大いに発揮してくれます。人の不運を見て人使いを考えよと言う訳です。ですかこういう細かい話もでる世間話の中とか、お酒の席で社員の話を聞いてあげるのも人使いのコツと言えるでしょう。夜の付き合いも大事と言うわけです。
北面の武士
地球上で北は常に強いのです。歴史的に見ても古今東西、北と南が戦って必ず北が勝っています。常に北が上座、南が下座になります。また東西では東が上手、西が下手になります。これは完全に道教的考え方で、唐の時代に定着した考え方です。北面の武士と言う言葉があります。エリートたる武士が南に座って北面し皇帝が南面して北を背にして座ると言う事です。
会社でも北に位置して北を背にして座り、部課長も南面して座り社員が南にいると非常に活気が出てきます。
社長室を北に、経理を西に、営業を東におき、南に入り口があって南で商談をすると会社は伸びると言われているのです。
当社もそのようにしていますし、オフィスビルの設計にこの考え方をできるだけ取り入れるようにしています。
東洋の思想は生きている人間の知恵だけでなく、大自然の力も、方角(気学)も、家相も、風水も、死んだ人間も利用しようと言う発想があるのです。信じると必ず大きな効果があります。信じないと効果が出ません。人間素直に信じた方が得な気がします。
帝王の心得
1・目的は語れど夢は語るな
トップは5年先10年先を考えていますが、社員はせいぜい来年か2年先のことしか考えていません。社員は10年先の夢を話されても理解できず、かえって不安になるのです。ですか目的は語っても、余り先の夢は語るなと言うわけです。夢を共有できる社員は幹部社員にすべきです。
2・トップは2段構えの表現力が必要である
トップは自分の考えをダイレクトに社員に語っても、どうしてもトップの感情や感覚で伝える訳ですから、社員に背角に伝わらないのです。トップと一般社員では見える範囲がことなります。ですから二段構え、三段構えで系統立てて表現しなければならないのです。トップとツーカーの人間がいたら、幹部社員にすべきです。
3・複雑に考えて単純に話せ
その方が理解されやすいからです。複雑に例外まで一々説明していると、どこかで挫折します。
4・トップの言葉は形なり
いつも言ったことは形として実行せよということです。それで初めて人が付いてくるのです。有言実行です。
少々古い感じもありますが、現代でもこの算命学的思想は十分役立つと思います。私も現代的に作り替えて見たいと考え続けています。
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