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【34・運に強い性格とは】


 「自分よりも能力がある人は一杯いた。ただその人たちと自分が違っていたのは運だ。自分が成功したのは、95%まで運であった」と語ったのは、カタログ販売で世界的に成功したシアーズ・ローバックの経営者ローバックである。 
 つまり、運というものは、成功するためのキーといえるのだ。では、この運を掴むためにはどうしたらいいのか。
 運を掴むためには、三つの要素が重要になってくる。まず性格が重要である。一言で言うと物事を楽天的に考え、積極的で外交的な性格の人が運をつかむ。二番日は、人間関係である。どういう仲間を作るか。「自分にないものを持っている人」例えば、自分が消極的な性格なら積極的な性格の人と付き合うなど、幅広い人間関係を持っている、幅広い付き合いを持つことが大事だ。三番目は、自分の心とどう付き合っていくかということだ。心理的に、自己コントロールしていくことで、運は変わっていく。
 運にはリズムがある。人間には良い時もあれば悪い時もあるように、波があるわけだが、それとどう対応して行くかが重要になってくる。一般的には良いときよりもむしろ悪いときや落ち込んでいるときにこそ、それを乗り切るために運をどう掴むかが大切なのである。
 「運」という言葉を「きっかけ」に置き換えてみてはどうだろう。「きっかけ」という意味は、辞書によると「始まり」、「手始め」と説明されているが、もともとは「切りかける」タイミングの意味であったらしい。つまり、昔の武士が刀を抜くタイミングのことである。文字通り真剣勝負そのときに、刀を抜くタイミングを間違えれば、相手に切られて命を落とすことにもなりかねない。しかも、刀というものは切ろう切ろうと思って振り回して簡単には切れない。刀は「力」ではなく「気」で切る。つまり、剣の道は心と気を一体化させる極技だったわけである。そしていま、剣の道とは行かないまでも、仕事や人付き合いのなかで「きっかけをつかむ」こと、さまざまな出合いはいくらでも見出すことができる。
 欧米でも、「きっかけ」の研究が盛んだが、フランスでは「最初の5分間が重要」とされているものが多く、アメリカでは「最初の4分間が重要」とされている。そして、日本では、もっと短い時間の初対面の出合いが影響すると考えるためか「最初の3分間が問題である」ことを説いた本が多い。3分間で相手を知り、どのように自分の心を相手に伝えていくかが、出世する条件だったのである。現代のようなコンピュータ時代で、ゆとりも時間的余裕もない時代には、このような初対面の3分間できっかけをつかむことがますます重要になってきたといえる。
 最初の3分間という短い時間で、きっかけをつかんでいくためには、日ごろから努力と工夫が必要である。日常生活で、さまざまな出合いをしているのに、無関心であるために、せっかくのチャンスを見逃していることは多いのではなかろうか。
 「運をつかむためには、人間関係が重要な要素である」と前述したが、見過ごしているもののなかに、人間関係を高めていくきっかけがあるかも知れない。
 きっかけを有効に活用していくためには、次の4つのポイントが必要だろう。

1.関心を持って物をじっくり観察する。
2.感情を大切にする。
3.決断するときに、ときには勘やヒラメキを大切にする。
4.いつも前向きかつ積極的に取り組んでいく。

 日常に起こっていることに、この4つのポイントを活用して、きっかけをつかんでいくことが、新しい出合いのチャンスを作り出せるのである。
 成功した人たちを丹念に調べてみると、必ず成功する人、失敗する人の分かれ目があることがわかる。そしてその分かれ目に、人との出会いがある。さらに、自分より優れた人との出会いは多くの出会いの可能性につながっていく。
 アメリカの『SUCCESS』誌の創刊者の一人で、セールスマンの神様といわれるW・クレメント・ストーンも自著で、事業の成功の鍵は、「どういう人に助言を求めるかである」と語っている。つまり、自分の仕事に役に立ちそうな助言を与えてくれる助言者を探す努力が必要だというのである。助言者というのは、自分がやろうとすることに、少しでもプラスになる穫極的な助言を与えてくれる、自分の力になってくれそうな人のことである。
 「あの人のためなら、なんとかしてあげたい」と言葉をかけてくれるような助言者・協力者を見つけることである。では、実際にそのような出合いのチヤンスを作るためにはどうしたらよいか。具体策をいくつか挙げてみよう。
 飛行機はファーストクラスにのる。列車はグリーン車に乗る。平素われわれは、超一流エリートと巡り合うチャンスが少ない。ファーストクラスやグリーン車はエリートの宝庫である。
 メールはカラー太字で出す。手紙は速達か書留で出す。有名人、大会社の経営者には毎日数多くのメールや手紙が届く。カラー太字メールや速達や書留には目を通すのだ。
 応接室には会社の秘密がある。壁にかかっているカレンダーは取引関係の会社のものが多い。どんな取引があむのかがわかり、仕事に役立つ可能性がある。
 ビジネスの小道具を駆使することで、きっかけをつかむことがある。まず、最初の出合いで行われるのは、名刺を差し出すことである。「○○会社の○○でございます」と挨拶しながら名刺を手渡したとき、相手に注意を向けさせ、名前を覚えてもらう必要がある。
 ところがこの名刺、受け取っても者外と印象に残らないことが多い。白い名刺は普通。
私は真っ黒な名刺や真っ赤な名刺に出合ったことがある。もらったときドキッとする。
真っ黒や真っ赤なものは極端な例としても、色の付いている名刺は印象に残りやすい。
 先日、三次元写真カタログが手元に届いた。素晴らしい目前で現地を体感できる。建物の内観も外観も庭園も。そして、名刺も明確な説得力ある立体写真名刺である。このように様々な人の心を掴む道具立てに創意工夫が必要であり、これらを使えば、受注力が急速に伸びる。そのような研究を20年間続けられ、全国へ展開中の先生が熊本在住の福本和敏氏(連絡先k-fukumoto@media-inter.tv)である。日本人は挨拶と名刺はあいまいにしがちだが、挨拶と名刺を変えれば人生も変わるそうだ。結果、売上げ倍増の会社が多数出ているとのこと。電話も仕事には重要な役割を果たす道具である。
 例えば、電話でのセールスは簡単なように見えるが、相手を直接訪間するとき以上に骨が折れる。ゆえに、電話での心理テクニックが必要となる。とくに電話では、かけるタイミングが重要になってくる。電話をかける相手の職業、年齢、社会的地位、ライフスタイルによって、かかってくる電話に素直に応じてくれる時間帯とそうでない時間帯がある。例えば、午前8時半から9時半は、会社の部課長以上は社内の打ち合わせや会議で忙しい時間帯である。午後1時半から3時までは、電話も多いが債極的に電話に応対しようとする時間帯なので、この時間帯を狙って電話するのが得策だろう。電話をかける時間帯を選ぶだけで、出合いのチャンスの可能性はグーンと広がってくるのである。
 さて、発想を転換して、行動することもきっかけをつかむ大きな要素になる。不況の時代では、今まで当たり前と考えられていたことが通用しない。ひたすら努力しヤル気を起こすだけでは、問題は解決しない。ゆえに、今までの常識的な方法とはまるで違ったものの見方と知識が必要なのだ。発想を変えていくための心理テクニックには次の4つがある。

1.情報をより多く集める。
2.複雑なことより、簡単なことから手をつける。
3.相手の立場でものを考える。
4.他人が投げ出したものから始める。

 例えば、自分が売ろうとしている商品をいちばん求めそうな客をリストアップし、商品を求める理由を5つ書き出してみる。同じ方法で、今度はこの商品を求めないと思われる客と理由を書き出す。こうして自分が取り扱おうとする商品の情報を整理する。そして最後に、その商品を求める客のタイプに順位をつけてみる。第5位にランクした客を攻略できたとしたら、残り4人の客についてもセールスの自信がつくようになる。
 簡単に運(きっかけ)の掴み方を述べてきたが、最後に今後の時代を予測したうえで、一言アドバイスしたい。出合いの最初の3分間できっかけをつかむと述べたが、今後は第二印象も重要になってくる々といえるだろう。不況、天災が頻発する不安定な時代では、いままでの価値観が変わってくる。いままで優秀思われていたものが駄目になるから、二番目、三番日が重要になってくる。また、仕事でも最初だけでなく後のフォローが重要になってくるということだ。そぅいうことを踏まえて皆さん、積極的に運をつかんで行こうではないか。待つという字を見れば解るが、右にはお寺がある。最後に待つのは寺である。急いで「縁運」を、つかみましょう。

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